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2002.03.28
<論点=万引き・アリバイ工作・転落死>
<万引きについて>

判決文43頁
⑸万引き事件部分の真実性又は相当性
 まず、亡明代が本件窃盗被疑事件の犯人であるかどうかについて検討すると、前記⑶で認定した事実によると、同事件発生の直後においていったん身柄を確保されたA女の身体から盗品となるTシャツが発見され、同女は被告戸塚の制止を振り切って逃亡したというのであるから、窃盗被害の発生の事実自体及びA女がその犯人であることは優に認めることができ、A女と亡明代の同一性については、被告戸塚自身が以前から亡明代と面識があること、被告戸塚以外に、少なくとも、通りすがりの通行人1名によりA女が亡明代であるとの供述がされていることにかんがみると、A女と亡明代の同一性を推定するに足りるとも考えられる。また、その後に亡明代から主張された当日のいわゆるアリバイが根拠のないものであり、かつ、そのアリバイが意図的に作出されたとみる余地も十分にあること等の事情も考慮すると、その可能性は相当程度に達するものと思われる。
 しかしながら、他方、亡明代は本件窃盗被疑事件の当時市議会会議員であって、格別生活に困窮していた事実は認めることができないところ、本件窃盗被疑事件の被害品はTシャツなのであって、亡明代においてこのような低価格の日常品を窃取する動機に乏しいこと等の事情を考慮すると、上記のような事情を考慮しても、なお亡明代を本件窃盗被疑事件の犯人と断定するに足りないというべきである。

(被告戸塚の発言内容の真実性について)判決文48頁
 被告戸塚の発言内容は、……平成7年6月19日に本件洋品店でTシャツの万引きがあり、その犯人は亡明代に間違いないというものである。そして、被告戸塚が本件窃盗被疑事件について認識していた内容は前記2⑶に認定したとおりであるから、被告歯と塚としては自らが認識している事実を歪曲したり、誇張して話したことを窺わせる証拠はない。……被告戸塚がこのような認識に至ったことについては、被告戸塚の届出を端緒として捜査が進められ、他の目撃者からの事情聴取の結果等を含めて、東村山署においても本件窃盗被疑事件は亡明代によるものと認めて、検察官に事件を送致したことに照らすと、被告鳩塚に勝手な思い込みや不注意といった過失があったとは認められないものである。してみると、本件窃盗被疑事件が現職の市議会議員であった亡明代による窃盗事件であると認識した被告戸塚が、自ら認識するところをありのままに正直に話した行為は、何ら違法ということはできない。



<アリバイ工作について>

判決文43頁
……亡明代から主張された当日のいわゆるアリバイが根拠のないものであり、かつ、そのアリバイが意図的に作出されたとみる余地も十分にある

判決文44頁
⑹アリバイ工作部分の真実性又は相当性
 アリバイ工作部分のうち、亡明代に関する部分の主要部分は、亡明代があえて虚偽のアリバイを主張し、虚偽のレシートを提出したことであるところ、前記⑶のとおり、亡明代が提出した本件レシートは、亡明代らのものではなかったことが認められるから、本件レシートによるアリバイの主張そのものには根拠がないことが明らかであるものの、他方、本件窃盗被疑事件が発生したとされる当時、亡明代が本件レストランにいたとのアリバイが虚偽であったとまでは認めるに足りないから、このアリバイの主張が意図的に虚偽の事実を主張したものとまで認めることはできない。また、原告矢野に関する部分の主要部分は、原告矢野が、上記亡明代による虚偽のレシート提出に関わったことであるところ、前記⑶の事実を総合しても、同事実を認めるに足りず、他にこれを認めるに足りる証拠はない。

(万引きとアリバイに関する千葉発言に対する判断)判決文49頁
⑵千葉発言は、……その時期の点も含めて、捜査結果を踏まえた結果であり、……千葉の発言が違法であるということはできない。



<転落死について>

判決文45頁
⑺自殺事件部分の真実性又は相当性
 ……こうした事情からみると、亡明代の死因が自殺であるとみる余地は十分にあるというべきである。
 しかしながら、他方で、証拠及び弁論の全趣旨によれば、司法解剖の結果、亡明代の左右の上腕内側部に皮膚変色が認められたこと、草の根事務所の鍵が、平成7年9月2日夕方になってから、本件マンションの2階踊り場付近で発見されたこと、亡明代の靴が未だ発見されていないこと、亡明代が平成7年8月において本件窃盗被疑事件が冤罪であると主張して、徹底的に闘う決意を表明していたこと、亡明代が本件死亡事件の直後に高知市において講演会を予定していたことが認められる。
 これらの事実を総合すると、なお亡明代が自殺したとの事実が真実であると認めるには足りず、他にこれを認めるに足りる証拠はない。
 もっとも、前記⑷のとおり、被告井原は、本件記事の作成より以前に本件死亡事件について、本件マンションに赴いて亡明代が自殺したという事実と矛盾するようにみえる亡明代の悲鳴を聞いた人物の存否を探索し、また亡明代が落下した地点が踊り場の真下であること等を確認したこと、千葉を取材して東村山署が本件死亡事件を自殺と断定した旨を聞いたこと、また嘉数医師を取材して、同医師が「足を下にして落下したとは考えられません」とは発言していないことを確認したことが認められるのであり、これらの事実を総合すると、被告井原が現に行った取材の経過及び結果は、亡明代の死亡原因が自殺であることを裏付けるに足りるから、亡明代が自殺したと信じたことには相当の理由があると認められる。
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