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2001.12.26
<論点=万引き・転落死について>
(真実性・相当性についての控訴人矢野・朝木の主張――追加事実のみ)
ア 本件転落死亡事件について
(ア)被控訴人は、平成7年9月12日、同月11日発売の「週刊現代」9月23日号に掲載された「東村山女性市議『変死』の謎に迫る/夫と娘が激白!『明代は創価学会に殺された』」と題する記事が被控訴人の名誉を毀損するものであるとして、同誌の編集長、明代の夫大統及び控訴人直子を警視庁に告訴したが、東京地方検察庁八王子支部は、平成10年7月15日付で不起訴処分とした。不起訴処分の理由は、被控訴人側が本件転落死亡事件に関与した疑いは否定できないというものであった。

(ウ)明代の司法解剖に係る鑑定書によれば、明代の上腕内側部に皮膚変色部が存在していたが、これは明代が何者かによって殺害されたことの決め手となるものである。また、明代は、身体を横にしたほぼ水平状態で落下しているが、これは自殺ではなく、意に反して何者かに落とされたことを示している。
明代の遺留品からは、同人が履いていたはずの靴が発見されていないが、このことは、明代が現場まで自ら歩いていったのではなく、何者かに連れ去られたことを強く推認させるものである。
また、明代が転落した現場のビルの居住者が、事件当日夜に「キャー」という悲鳴を聞いているが、自殺を企図している者がそのような悲鳴を上げるというのは不自然であり、むしろ意に反して落下した者の反応として考えるのが自然である。しかし、東村山警察署及び指揮した東京地方検察庁八王子支部は、この悲鳴に特段の考慮を全くせずに捜査を終了させているが、これは極めて不自然な捜査方針である。
本件転落死亡事件の当日夜に、現場から約100m離れた場所にある「草の根共同事務所」の出入口の鍵をかけたのは明代以外に考えられないが、瀕死の状態で発見された明代は上記の鍵を所持しておらず、この鍵は17時間以上も経過した平成7年9月2日午後5時半ころになって現場ビル2階踊り場付近で当該ビル内の焼肉店店主によって発見され、それから2日経過した同月4日午前0時45分になって同店女性マネージャーが東村山駅前交番に届け出たとされている。しかし、その経過は極めて不自然であり、また、届出に係る焼肉店関係者は出頭を拒否したままであり、同店主は約1年後に急死するなど、事件の解明のための補充捜査は全く行われていない。
本件転落死亡事件発生当時、事務所内は電気がつけっぱなしになっていたばかりか、明代のワープロも原稿が打ちかけのままになっており、さらには、明代の鞄や財布等までもがすべて置かれたままになっていた。明代が市議会議員であり、また、盲目の夫を持ち、3人の子を持つ母親としての立場も有していたことを考え併せるならば、これほど何の身辺の整理もしないままに自殺に至るということは到底考えられない。また、明代の遺書も残されていない。
第1発見者のモスバーガーの店長が転落した明代に対して「飛び降りたんですか。」と問いかけたのに対して、明代は、「いいえ。」と明確にこれを否定している。
明代は、本件窃盗被疑事件の犯人ではなく、嫌疑をかけられたこと自体について悩んでいた事実もなく、むしろ、全く身に覚えのない嫌疑をかけられ、かつ、東村山警察署の突然の書類送検という措置に抗議して闘っていく姿勢を見せていたものであり、明代が自殺に及ぶ動機は全く存在しない。
さらに、明代は、本件転落死亡事件当日の午後9時19分に、自宅の電話から、事務所にいた控訴人矢野に電話をかけ、数秒間会話をしているが、その会話に係る音声の周波数を分析した結果、生命の危機に直面した極度の緊張状態を示す周波数変化であることが判明した。

(エ)被控訴人は、平成6年ころから、組織ぐるみで、本件新聞の配布を妨害した。
(オ)被控訴人の関係者は、明代らの活動を放置できないものと認識し、平成7年1月29日に明代らが行った「創価問題講演会」の終了後、明代らを尾行した。
(カ)公明党の副委員長であった大久保直彦参議院議員は、明代らが同年3月18日に開催した「草の根市民の集い」に出席を予定していた田英夫参議院議員に対して、上記集会に出席しないように干渉し、上記集会を妨害した。
(タ)本件転落死亡事件が発生した前日の同年8月31日付の「聖教新聞」紙上には、「“今こそ、勇敢に前進する時”ととらえ、旺盛な意欲を燃やして挑戦の行動を展開しよう」、「一部の政治家、マスコミ等と結託し、その陰で暗躍する反逆者の悪の謀略を鋭く見破り、断固糾弾していきたい」、「信教の自由を侵す策謀は、絶対に許してはならない」との被控訴人の秋谷栄之助会長の「檄」が掲載された。当時、明代らは、宗教法人法の抜本改正を求める市民運動を全国的に展開しており、被控訴人は、明代らの活動について、信教の自由を侵すものとして、危機感を募らせていたが、上記の「檄」は、被控訴人がその信者らに明代らを断固糾弾するよう煽動するものである。そして、同日午後2時30分、元被控訴人の幹部でその後脱会し、被控訴人の批判を展開している龍年光元公明党都議会議員の事務所に、被控訴人の信者高野武仁が日本刀とモンキーレンチを携えて乱入した。
(テ)同年9月4日に放送された文化放送のラジオ番組「梶原しげるの本気でDONDON」において、被控訴人の西口広報室長が、被控訴人が言論出版妨害事件や共産党委員長宅盗聴事件を過去に引き起こしたという謀略体質のある点について、事実を認め、謝罪したものの、被控訴人が組織全体として行ったものではなく、一部の行き過ぎである旨の虚偽の発言をした。
(ニ)同年9月8日、何者かが、控訴人矢野の自宅に、同控訴人を追いつめて飛び降り自殺にみせかけ殺すと脅迫する電話をかけた。
(ヌ)同年9月21日付で、草の根共同事務所に、「矢野を殺そう」、「死ね、矢野」と記載されたファクシミリが送信された。
(ネ)被控訴人の秋谷栄之助会長は、平成9年8月29日付の「聖教新聞」紙上において、名指しで、控訴人ら及び新潮社には、反人権体質、反社会性があるので、裁判で「週刊新潮」や控訴人らのウソを暴き、悪に鉄槌を下したいと述べ、被控訴人の信者らが徹底的に戦う相手は、特に「週刊新潮」や控訴人らであることを公然と主張して被控訴人の信者らを煽動した。
(ノ)被控訴人の教祖的人物で実質的支配者の池田大作は、平成11年9月14日付「聖教新聞」紙上において、被控訴人の信者らに対し、「卑劣なる仏敵を、永遠に許すな!」、「広宣流布を破壊せんとする、策略の言論の暴力には『断固たる大反撃』を合言葉に、戦い抜いて頂きたい」と、被控訴人に対する批判者に対して徹底的に戦うよう「檄」を飛ばし、煽動した。
(ハ)平成6年12月1日付の日蓮正宗関係機関誌上において、池田大作が被控訴人の信者に対し、被控訴人への批判者に対して、暴行や殺人を教唆している事実のあることが報道された。また、平成9年9月10日付の被控訴人の「日顕宗対策」と称するビラには、被控訴人が謀略により、その敵視する日蓮正宗の情報を入手して、日蓮正宗信徒の組織である「法華講」を切り崩し、脱退させる工作を指示しているとの記述がある。さらに、被控訴人は、日蓮正宗本山代表者の人格攻撃を目的として、その機関紙創価新報に、背景や人物を消すなどし、写真を変造するなどの謀略を用いたが、このように被控訴人が組織的に反社会的謀略を行った事実は、裁判所における判決においても認定されている。

イ 本件窃盗被疑事件について
(ア)明代は、本件窃盗被疑事件には無関係である。戸塚が供述する同事件の犯人の服装は、明代が当日着用していた服装と明らかに異なっている。明代が犯人であるとの戸塚の証言には変遷があって信用性がない。また、同事件があったとされる当時、明代は、控訴人矢野とレストランで食事をしていた。
(ウ)東村山警察署が明代を窃盗容疑で書類送検した当日、東村山市議会副議長を務める公明党の木村芳彦議員が同署を訪れ、署長室で本件窃盗被疑事件について同署長及び副署長と面談した。

(判断の前提となる裁判所の基本的な考え方)判決文14頁
本件記事において提示された事実は、本件転落死亡事件が自殺ではなく殺人事件であって、これに被控訴人が関与しているとの事実及び明代を被疑者とする本件窃盗被疑事件が捏造されたものであり、これに被控訴人が関与しているとの事実であるから、真実性の証明の対象となる事実は、本件転落死亡事件が起きるまでの間に明代や控訴人らの周辺で発生した一連の事件や同人らに対する嫌がらせ等に被控訴人の関係者が何らかの関与をしているのではないかとの疑いを裏付ける事実(嫌がらせ関与裏付け事実)ではなく、明代を被疑者とする本件窃盗被疑事件が捏造されたものであって、被控訴人がこれに関与しているとの事実及び本件転落死亡事件が殺人事件であって、被控訴人がこれに関与している事実(被控訴人関与事実)であるというべきである。

(矢野・朝木の主張に対する判断)判決文17頁
⑴本件転落死亡事件が殺人事件であり、これに控訴人が関与していること、あるいはそのように控訴人が信じたことについて正当の理由があることの根拠として控訴人らが挙げる事実(前記アの各事実)についての検討

本件事件当時、明代や控訴人らが脅迫等の嫌がらせ等を種々受けていたと控訴人らが主張する点については、確かに、被控訴人の信者又は客観的にみて信者あるいは関係者と疑われる者が関与していると認められるもの(信者が明代のカセットレコーダーを損壊した事実、関根所有のトラックを含むトラック2台が控訴人矢野に危害を加えようとした事実、ビラ配布の事実。ただし、ビラは、前記「草の根グルーブの議席の私物化を許さない会」の名称で配布されている。)もあるが、むしろ、被控訴人の信者が関与していることの客観的な裏付けを欠くものや、控訴人らの主張によってさえ被控訴人の信者が関与しているか明らかではないものも多く含まれている。

被控訴人自身が関与しているものと認められるもの(聖教新聞における各記事の掲載の事実)についても、これが明代の殺害を教唆したり、煽動するような内容のものとはいえない(そもそも、上記(ネ)及び(ノ)の聖教新聞の各記事は、いずれも本件転落死亡事件の後のものである。)。

また、本件転落死亡事件を担当した東京地方検察庁八王子支部の信田昌男検事及び吉村弘支部長検事は、いずれも被控訴人の信者であることが認められるが、このことから同事件の捜査が公正を欠くものであったとは証拠上認められないし、まして、このことが同事件に被控訴人が関与していることの根拠となるものではない。

さらに、前記(ア)のとおり、週刊現代記事に係る告訴に対しては不起訴処分がされているが、このことがただちに本件転落死亡事件に被控訴人が関与していることの合理的な根拠となるものではない(なお、控訴人矢野は、上記告訴事件を担当した検事が、本件転落死亡事件に被控訴人が関与した疑いは否定できないと不起訴処分の理由を述べていた旨陳述するが、上記判断を左右するものではない。)。

確かに、当時、明代が被控訴人を批判する言動をしていたことから、被控訴人やその信者の多くがこれを快く思っていなかったものと考えられるが、このことから本件転落死亡事件に被控訴人が関与していると推測するのは短絡的にすぎる(なお、「草の根グループ」に対しては、被控訴人やその信者以外にも批判的な立場の者は少なくなかった。)のであって、結局、控訴人らの主張を検討しても、いずれも本件転落死亡事件との関連性に乏しく、客観的に見て、同事件に被控訴人あるいは被控訴人の信者が関与していることの根拠としては甚だ薄弱であるといわざるを得ない。

⑵窃盗被疑事件についての検討

東村山警察署が明代を窃盗容疑で書類送致した当日、東村山市議会副議長を務める公明党の市議会議員木村芳彦が同署を訪れ、署長室で本件窃盗被疑事件について同署長及び副署長と面談したことがあったことや、本件窃盗事件の担当検事も信田検事であることが認められるが、これらを含め、上記と同様、前記イにおける控訴人らの主張を検討しても、同事件が捏造されたものであって、これに被控訴人が関与していることは客観的根拠に乏しく、被控訴人が明代と対立関係にあることに基づく憶測の域をいまだ出ない。

以上によれば、被控訴人関与事実はいずれも真実であると認めることはできず、また、控訴人らにおいて、これを真実と信じたことについて相当の理由があったということもできない。
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